フォクトレンダーNOKTON classic 40mm f1.4 SCとLeica M9

リアキャップ、金属フードなし、レンズ単体の状態で実測194g。小型軽量だけど、かっちりとしたさすがの造り。絞りリングの節度感も、ピントリングのヌメッと感も申し分ないどころか、とても使いやすい。フードを付けた姿は大変男前だが、男前なりの値段がするこのフード。



2月末にやってきたレンズ、Voigtlandar NOKTON classic 40mm f1.4。
価格的にはお安いレンズではあるものの、写りや触った質感はとてもいい。
よくこんなものをこんな値段で販売できるなと思う。

作例なんて後回しで、まずは見た目。
 

距離指標のft表示が赤くて、Leicaの赤バッジに似合う。
これ、絶対狙ってるよね…。でも、赤バッジよりも紫寄りの色味。渋い。
 

持ち運ぶときにテンションが上がるデザインであることはとても重要。
 

あらお客さん、おひとつお年玉でいかが?

レンズの写真ばかり撮っていたら、ヤフオクで出品するような気分になってきたが、違う。売らない。
Lens made in Japanの表記。外装や組付けは海外なのだろうか。なんにしろ、おいしいレンズであることは間違いない。

以下、いくつか作例を。逆/順光、昼夜、人/クルマ、地面/空、有/無彩色、有/無機物…。全部Leica M9での撮影。



シングルコートなので、フレアは出やすい。開放だとふんわり。
人や植物など、水分を含んだモノを撮るのに向いているかもしれない。優しい。温もりが残る感じ。M9のこってり描写にうまく付き合ってくれていると思う。素直な、いい、日本のレンズという感じ。

あと、40mmは不思議な距離感を作り出してくれる。
 

ブライトフレームは50mm用が出るので、やはり思わずそこに合わせてフレーミングしてしまう。撮ってからモニターで確認すると、思ったより広く写っている。撮りたいと思うものから強制的に距離ができる。なんだかそれがいい。
ただし、クルマをしっかりフレームの脇において撮る、なんてことはかなり難しく、例えば…
 

こんな感じで撮るのに何度もやり直した…。
でも、50mmと35mmをよく使う人ならわかってもらえるだろうが、40mmは寄り過ぎず、離れ過ぎず、絶妙な距離感だと思う。ライカ用のラインナップをコシナがしっかり用意していることもよくわかる気がする。もちろん、一眼レフやミラーレスならブライトフレーム云々なんて、関係ないことだ。

2月末にこのレンズがやってきて以降、あっという間に世界は変わり果ててしまった。衝撃的な変化が2020年にあったこと、そんな中でそれなりに生きていたことを、引き続きM9とNOKTONで記憶に刻んでいきたい。

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