
国産フィルム一眼レフの最終形態ともいえるF6を手にして数ヶ月…
そのAF性能の高さや露出の正確さの恩恵にあずかりつつ、
快適に子供写真を撮り続けることができている。
一方で、手持ちのカメラを見回すと、
何かしら電子部品の力を借りて撮影するものばかりで、
電池なしでは撮影できないもののみとなっていることに気づいた。
F6の反動もあって(?)機械式のフルマニュアル機で撮ってみたいと思うようになった。
撮るなら子供写真はほぼ不可能だから…出張先に持って行って、
散歩ついでに撮れるようなコンパクト…レンジファインダー
ということで、バルナックライカにたどり着いた。
35mmフィルムカメラのルーツ、その一つの完成形と言われるLeica Ⅲ。
Leica Ⅲの中でも年代ごとにバージョンがいくつもあって、
調べるうちに魅力的だと感じたのがⅢb。
戦前の最終モデルで、板金ライカと呼ばれ、職人さんが金属板を曲げて作っていたとか…
これがⅢaやⅢfなどに比べて生産台数が少なく、程度のいいものがなかなか見つからない。
中古カメラ店を転々とし、ネットの在庫をPCの液晶が穴が開くほど見て回ったが、
やはりこれというものはなかなか(価格と程度が折り合わない…というのが本音)
最終的に、バルナックライカ専門店のLeica Repair ServiceさんにⅢbの在庫や今後の整備、販売予定が無いか問い合わせてみた。
すると、ちょうど整備したての個体があるという。
ネット通販の在庫の表示にもなかったので、それこそ整備したてホヤホヤ状態のようだ。
早速個体の写真を数枚送っていただいた。
年代物だけに、完璧な状態は求めていない。多少傷はあれど、大きなダメージは無く、
オーバーホール済みで機関は快調とのこと。
購入を決定し、私の出張中に家に届き、
またカメラを買ったことにちょっとあきれ顔の妻の目を気にすることなく、
今、Leica Ⅲbと対面している。
シリアルナンバーからこれは1939年ごろの製造のようだ。
1939年、ドイツがポーランドに侵攻して第2次世界大戦が始まった年(とネットで知った。)
これまでどんな光景をこのカメラは映してきたのだろう。
これからはのんびりした日本のあちこちを撮り歩くのに付き合ってもらおうと思う。
とは言いつつ、
まだレンズを購入しておらず…!悩みは深い!