マニュアルフィルムカメラがくれたもの

  • 2018-02-12
  • 2020-03-08
  • Film
LeicaⅢb

なぜ、フィルムの描写にこんなにハマってしまっているのか。
なぜ、わざわざフィルム自体や現像にコストのかかるマニュアル式カメラを使っているのか…

・化学反応で光の色を再現するなんて凄い
・レトロな雰囲気が素敵
・撮ってすぐ見れない、現像にかかる時間もワクワクする
・デジタルと違って一枚一枚を大切に撮るようになる
・失われゆく文化へのノスタルジー
等々…

魅力を挙げればキリがないが、一番はやっぱり、
「その情景を思い出した時の記憶に近い」感じがするからではないかと思う。

フィルムを入れるという物理的な操作から、巻き上げて、ダイヤルを回して設定して…やや手順が多いが、それが「手応え」となり、ファインダーを通して見た「視覚」とリンクして現像からあがってきた写真にじわじわと記憶を喚起されて感情を揺さぶるのではないのだろうか。

いや、そもそもフィルムの描く世界がなんとなく、あの時はこんなだった、という感じを思い起させるような気がする。

身の回りでカメラをやっている人は今のところ100%デジタルだ。でも、今日もインターネット上で多くの人がフィルムカメラを楽しんでいることを知ることができる。そんな人たちとの共感や情報共有が本当にありがたく、おかげで未知の世界も楽しく進んでいけていると思う。

普段、Evernoteで日記をつけているが、去年の4月にMFレンズが使いたくて、Nikon Dfにしようか、Sony α7Ⅱにしようか悩んでいた形跡がある。今年の4月の日記はきっとNikon F6とLeicaⅢbでどこを撮り歩いたかという日記になるだろう。ひと月先のことも不確かなのに、1年先のことなんて…まさかこんなにフィルムを買っているなんて…

「あぁ、あの時はこんなだった」という感触を求めて、フィルムが世の中にあるうちに撮っていきたい。
1歳の娘がおとなになった時にはもうアンティーク過ぎて手の届かない世界になっているかもしれないから…と思う今日この頃。

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