戦前板金ライカコンビ。

LeicaDⅢ&LeicaⅢb

戦前板金ライカコンビ。

ⅢbよりもDⅢの方が出会い方が劇的(?)だったため、うれしくてしばらくDⅢを使っていたが、今日Ⅲbと散歩してみて、Ⅲbの良さにも改めて気づいた。

サテンクロームのやわらかい感触は、ブラックエナメルのDⅢより手触りがいい。指紋も気にならない。何より、シャッタースピードダイヤルがしっかり使われてきた過去を物語っているようで、さぁ撮りに行こう!とカメラが言っているように感じる。

DⅢはブラックペイントが文句なしにかっこいい。銀象嵌の刻印部分もくっきり輝いて、どうかしたら消えてしまいそうな繊細さを感じる。持ち出すたびに、手に取るたびにうれしくなる。小さくてかっこいい。これも性能のうちだと思う。モチベーションに大きな影響を与える。

今のところ、カラーとモノクロのフィルムをそれぞれ別々に入れて、出張先によってカラーで撮りたいか、モノクロで撮りたいかで使い分けている。

もうバルナックで撮るのもだんだん慣れてきて、撮影の初めに露出計アプリを使ったらあとはそれに微調整する形でだんだん使わなくなってきている。ある程度適当でもそれなりに写ってくれているのだから、ネガフィルムの懐は深い。

現状、撮影の流れは…
「エルマーのゆるいふんわり感が欲しいし、背景をぼかしたいから絞りを開けて…曇りだからEv8くらいか…f3.5ならシャッタースピードは1/60か1/40か…明るめにしたいから1/40にしようか…」と思いつつカメラを触りながら歩いて、距離計をおおむね撮りたいものの距離に合わせ…レンジファインダーを覗いて二重像を合わせ、ビューファインダーを覗いてシャッターを切る。フィルムを巻き上げ、またポケットにカメラを突っ込んで歩く…

歩く、考える、撮る、歩く…

撮るたびに何かリセットされていくような、物理的にフィルムという物体に光を焼きこんでいる感覚が、普段液晶ディスプレイに囲まれてデジタルな世界でせかせか働いている心身を、じんわりほぐしていく。

決してセンスがあるとか、何かすごいものが撮れるわけではないけど、いい趣味を持ったなと思う。これからもバルナックライカと、自分なりに気になったものをどんどん撮っていきたいと思っている。

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