ローライコードで66判の写真を体験して以来、すっかりその虜になってしまった。
ましかく写真の奥行き、スクリーンファインダーの別世界の魅力に取り込まれている。左右逆像が脳の普段使わないところをじんわり刺激している。モノクロ自家現像もやってみて、その味わいにやっぱりやられている。
出張明けの貴重な休みの日のうち約一時間、以前から撮りに行きたかった箕面の滝へ急いで向かう。一人で。
休日に、嫁さんも子供も置いて写真を撮りに行くなんて、かなり久しぶりだ。時間を作ってくれた嫁さんに感謝。
麓の箕面駅から歩いて行く時間はなかったので、大日駐車場というところに車を停めて、少し山を歩いて下って滝へ向かった。今の時期は平日なら無料で駐車できるが、8月4日から9月2日までの夏休み期間、その他紅葉のシーズンやGWも有料になるそうだ。

駐車場へ停めて、少し山を下る。

森の緑がまぶしい。普段液晶画面ばかり見ている目がじんわりほぐれていく。



平日にも関わらず、涼を求める観光客が多く訪れていた。

何度か箕面の滝には訪れたことがあったが、夏の滝はやはり格別だ。
盛大に降り注ぐ水が心地いい風を巻き起こし、それに乗った水飛沫が顔をかすめる。
枝が揺れて、木洩れ日が周囲に浮かんでは消える。
気温は高く蒸し暑い日だったが、滝をぼんやり眺めている間は頭が空っぽになってそんなことは忘れてしまっていた。




一通り撮影が終わると、あっという間に時間が過ぎている。
現実に引き戻されつつ、早歩きで元来た山道を登る。


車で山道を走って家に帰る。
帰って子供とご飯を食べて、お風呂に入って寝よう。
嫁さんには滝の話をして、子供を抱っこして滝まで行けそうだと、加えて8月に入ったら駐車場が有料になるから早く行こうと伝えよう…
初めて滝を目にしたウチの子はどんな表情をするかな。
その表情をまたこのローライさんで撮りたいな…
などと思いつつ帰路を急いだ。
改めていい趣味を持ったな、と思う休みの日だった。