RolleicordⅣで撮る、初めてのリバーサルフィルム

初リバーサルは、35mmではなく、ブローニーになった。

今までNikon F6やバルナックライカで撮っていた時は、リバーサルはなんだか敷居が高くて、手が出せなかった。F6なんか、面目躍如なのに…
でも中判なら遠慮することはないという謎の思い込みが働いた…というよりも、ネット上で見かける作例の美しさに魅かれて、少し試してみることにした。

ブローニーならリバーサルフィルムとネガフィルムとの価格差もあまり気にならず、現像料金が意外と安い(近所のカメラのナニワにて一本551円)ことも試してみる大きな動機になった。(実はこっちのほうが大きかったりして…。)エプソンスキャナ、GT-X980も導入したことだし…

頭の中では、星野道夫さんの写真展で見ることができた、美しい6×7判リバーサルフィルムのライトボックス展示が浮かんでいた。撮る前から既にワクワクだ。

選んだのはVelvia100。ベルビア、素敵な響きのする名前。
フジのリバーサルフィルムは名前が美しい。Velvia、Provia、Astia、Sensia…後ろ二つは廃番。見たこともない…。

初めてのリバーサルなので、ネガと同じように「勘露出少しオーバー目」…という感じで撮るとそれこそ何も写っていないフィルムを手に入れることになりかねないので、ツインメイトL-208の力を借りつつ、アンダー目を狙いながらじっくり撮っていった。

現像上がり、受け取るときは何だか緊張した。二本もブローニーフィルムを現像に出しておいて、真っ黒or真っ白だったらどうしよう…。現像済みフィルムを受け取り、いそいそとクルマへ戻る。運転席について、フィルムを光に透かして見ると…感動して「おー…。」と思わず声が出てしまう。しばらく見入る…。ローライコードが仲間になってから「おー…。」と感嘆することばかりだ。なんて素敵なカメラなのだろう。

<以降、全てRolleicordⅣ&Velvia100にて撮影>

せごどん!!アンダーだ!

中央やや右下に見えるのは桜島。雲が触れそうなくらい立体的。

霧島市 丸尾滝。深い緑。涼しげなしぶきが顔に当たる。

霧島神宮。

旅館からの景色。

ラティテュードの狭さはネガとは比べ物にならない。黒は黒でストンと落ちる。でも、光に透かしてみると階調は残っている。見えないものが見える感じ。ずっとフィルムを眺めていて飽きないというのは初めての体験だ。

本当に、写真・カメラの趣味は面白く、限りがない。シュナイダー・クロイツナッハ クセナーだけではなくカール・ツァイス プラナーはどうだろう…と思い始めているのだから我ながらあきれる。

ただ、今は軽快なローライコードと一緒に、ファインダースクリーン越しの世界の冒険を楽しみたい。

モノクロも、カラーネガも、リバーサルも。

どんどん現像して、フィルムをどんどん使おう。

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