SX-70 SONARがやってきた【Polaroid】

目の前に4台のSX-70が並んでいる。
その中の2台をショーケースから出してもらって、見せてもらう。


大阪、梅田LOFTの一階にある、on and onというカメラ屋さん。
ポラロイドが気になって、実店舗で見られるところがないか調べたところ、すぐに検索に引っかかったのがこの「on and on」さん。
どうせ東京やろ…とか思いながらホームページを覗いていたら、梅田にあってびっくりしたのだ。(渋谷LOFTにもある)

SX-70店頭在庫は、「First MODEL」「MODEL2」「ALPHA」「SONAR」の4種類あった(気がする)。そのうちの、MODEL2とSONARの二つで激しく悩んだ。

SX-70はフィルムカートリッジに電池が内蔵されているので、本体そのままでは動かない。店員さんに空のカートリッジを持ってきてもらって、それを本体に入れて空シャッターを押す。

MODEL2はシンプル仕様。MFオンリーでストラップ穴も三脚穴も無い。
SONARは音波オートフォーカスが利く。金色の目玉みたいなところから超音波を出して、距離を測るのだとか。その機構が追加されている分、MODEL2に比べて大きく、重い。

どうしよう…とカメラを開いたり畳んだりしながら悩むことしばらく…

SONARにした。
きっちり整備点検され、貼革も交換済み。半年保証。
1978年製とのこと。7つ年上か。先輩、どうぞよろしくお願いいたします。

こちらを選んだ、
理由①「超音波」でフォーカシングするというユニークさに負けた(笑)
(直接の関係は無いが、昔からかわぐちかいじの漫画「沈黙の艦隊」が好きで、「ソナー」という単語には力を感じる。)
子供撮るときもAFあった方が便利だろう。
MFへの切り換えもスイッチ一つでできる。
あとは…
理由②水色のシャッターボタンが涼し気でSONARの青文字もGood
理由③ボディが黒で、撮るとき目立たなさそう…
理由④重さ・大きさは許容範囲と判断(実測804g。なんと、M9+ズマロン35/3.5より軽い!)

不思議なカタチをしているが、れっきとした一眼レフ。
蛇腹部分は布かと思っていたら、よくわからないモチモチ素材。ビニール系?

畳むとこんなにぺちゃんこに。何となく、スライディング土下座しているような姿が愛らしい。

ファインダー部分。
見え方は意外とクリアで、MFでのピントピークも分かりやすい。
でも、レンズがF8なので暗いところでのMFは厳しいか。
焦点距離は116mmらしい。縦横79×77mmのほぼ正方形の写真が撮れる。
ちなみにMODEL2のファインダースクリーンはスプリットイメージがついていたが、個人的にはスプリット無い方がピントが合わせやすく感じた。普段ハッセルのマットスクリーンを覗いているせいかもしれない。

中古カメラが好きな人の家には必ず1本あるエタノール。

最短撮影距離は26cm(らしい)確かに、このエタノールもレンズ面から測ってそれくらいまで寄れた。AFもキッチリ効く。
この超音波AF、一般的なAFと違って、暗くてもよく効く。さすが音波。
でも、F8固定でフィルム感度がASA160だから、暗いところでは滅多に撮らないだろう…あと、猫とか撮ろうとすると、毛で音波が拡散してAFが迷うらしい。これはいつか試してみたい(笑)

諸々の機構を確認してフィルムを装填し…

いざ、撮影!!


1枚目

記念すべき最初の一枚。自宅のGT-X980でスキャンしている。

2枚目
3枚目

なんと優しい写り…。
でも、事前に予想していたよりもしっかりコントラストが出ている。
LeicaDⅢ&沈胴ズミクロンがかっこいい。(それは別の話か。)
レンズがF8とは言え、中判より大きいフォーマットでかなり寄れるので、後ろはしっかりボケる。
もっとぼやーっとどこにもピントが合っていないような写真になるかと思っていた。質感が失われる直前の写り、という感じで好ましい。なんというのか、ドリーミー?白昼夢?昼行燈?

露出がどっちに転ぶか全然わからない。
「明暗コントロール」というダイヤルで明るめ・暗めを調整はできるのだが、大元の基準は機械頼み。これはきっと、毎回どうなるかわからなくて緊張する。ワクワク。
というわけで、家の中で取り散らかすのがもったいなくてまだ3枚しか撮っていない。
それでも、撮影直後の何も映っていない状態からじわーっと像が浮かび上がってくるのはなかなかテンションの上がる瞬間だ。単純に面白い。

さて、残りは何を撮ろうか。
楽しみに次の被写体を探そうと思う。

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