ハッセルと京都ぶらぶら写経体験【後編】

【前編】に引き続いて、いよいよ主目的地、『西芳寺:苔寺』に向かう。

奥に見えるのが本堂。 PRO400H

まず、写経体験から始まる。

指定時刻にお寺の門前に集合。その時間帯の体験予定者たちが、僧侶に伴われてぞろぞろと境内に入っていく。外国人旅行者もそれなりの割合を占めており、写経体験一回当たり20~30人ほどであろうか。京都の観光名所に在りながら、混雑しないのがとても心地よい。

本堂に集まり、凛とした空気の中、説明を受けて早速写経に入る。

「般若心経」を書いていくのかと思いきや、違う文章であった。(どんなテーマの何という文章だったか全く思い出せない…。)薄く下書きがしてあるものを筆で丁寧になぞっていく。筆ペンも可ではあるが、せっかくなので小筆を持参した。備え付けの墨を磨り、じっくり書いていく。般若心経よりも遥かに短い文字数ではあったものの、ゆっくり心を込めて文字を書く。願い事や住所、名前等を記入して提出。ちなみに、 本堂内は電話の通話はもちろん、撮影も禁止。

本堂に戻り、事前にお願いしておいた御朱印を受け取る。この御朱印がなかなかの迫力で、見開き一ページに流麗に記されている。「御朱印」も「御朱印帳」も初めて触れたのだが、これはいい記念になったと思う。

御朱印

その後、各自のペースで苔むした庭園を回っていく。

「古都京都の文化財」の一つとして世界遺産に登録される庭園。多分に湿度を含んだ緑の絨毯は、晩秋の乾いた紅葉と美しい対比をなしていた。

以降、静謐な庭園をハッセルのファインダー越しに眺めた記憶を追体験していく。

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ハッセルのプラナーは、時にキリっと荘厳、時にふわっと幻想的に写し止めてくれる。

リバーサルの写真を見れば、それが在る。

ネガの写真を見れば、そこに居る。

どのように撮りたいか、意図を込めて撮影はしているが、現像が上がるまでは結果がわからない。デジタル時代には得難い割り切り感と、美しいファインダー内の眺め、快いシャッター音と共に撮り歩くのがとても心地いい。

100年単位で創り上げられた美しい庭園。
今も絶え間なく維持管理されているこの庭園がこれから先もずっと美しいものであり続けられるようにと願わずにはいられない。


さんざん撮り歩いて、満足した我々は、帰りにとある和菓子屋さんでおいしいものをそれぞれ食べて帰路についた。

得難い経験であり、この機会を下さった同行者様に感謝いたします。



以下 同行者様撮影の著者近影および、愛車のぱっちり目玉。

1930年代のカメラで撮影されておりました。(色々)凄い。
なんとシルキーな写りなのでしょう。無限の階調。

フィルム、高くはなっているよね。

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