Leica M9を手にして、悩むこと、これからやってみたいこと

Leica M9。ライカが送り出した最初のフルサイズデジタル。
去年の4月に我が家にやってきた。使い始めてもうすぐ1年。

搭載されるのはKodak製CCDセンサー。
これがM9の画像処理と協調して生み出されるJPEGが、すごく……独特な気配が宿ると思う。

とても人間的なカメラで、書き込みが間に合わなくて赤ランプが点滅してるときなんか「ちょっとまって、まって」と言われているようで微笑ましいくらいだけど、表題の悩みというのは、JPEGの「いいとき、はまったとき」の感じがRAWでなかなか再現できないこと。

特に室内での肌色の表現がたまにとんでもないことになって、でもJPEGならではの良さも残っていたりするとき、RAWで肌色を補正しつつJPEGの気持ちよさに近づけようとするけど…できない。パラメータを触っているうちに迷宮入りしてしまう。下手の横好きの限界だろうか。リバーサルフィルムをスキャンしたときと同じような、ほぼ補正を受け付けない感触さえ受ける。 他のM9系ユーザーは器用にやってのけるのだろうか…。 フラッシュを焚いて撮れば肌色の色転びは軽減されるようなので、いずれ試してみたいとは思うけど、自分の子供と出かけた先で、いつもフラッシュ焚いて撮影していたら、他の人に何事かと驚かれてしまう気がしてなかなか気が進まない。

あと、モニターで見て、「いいな」と思っても、帰ってPCで見るとそうでもなかったり、逆に期待してなかったのに意外とよかったりする。最近はモニターをただのピント確認デバイスとして見ている。ピントも厳密に合っている必要が無いシチュエーションなら、次のシャッターチャンスにすぐ備えることになるので、結果的にM9に「それはいいから、次のシャッター、切りなよ」と言われているようだ。とは言っても、「まって、まって」としばらく待たされることも多々あるのだけど…。

書いていて、何が書きたいのかよくわからなくなってきた…要は、M9 JPEGのユニークさは当時のKodakとLeica技術陣の生み出した傑作であり、多少の白トビや謎のカラープロファイル込みで愛すべきものかなと思うこと。無理やりRAWから近づけるのはすごく難しくて、しかもそのJPEGはあくまでM9が考え出した色。これだけで自分の表現であるとは言い難く、自分なりの色を見つけ、作り出していきたいなんて、らしくもないことを思っていたりする。

いいかげんな残量表示、持ちの悪いバッテリーも、可愛らしさの一つ(?)
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